1986年公開、スティーヴン・キングの短編小説が原作である「スタンドバイミー」。青春映画の金字塔と言われ親しまれていますが、人によっては賛否が分かれているといいます。
そこで今回は、当時の話題性や評価など様々な角度で解析していこうと思います!
スタンドバイミーは面白くない理由、怖いから
まず、この物語の最終目的が「とある少年の死体を見つける」ということで、主人公たちもちょっとした冒険心やお宝探しの気分で出発してしまいます。
もちろんこの作品にはスプラッター要素は一切ないですが、主人公たちはまだ12歳と若く、非現実的な出来事に目を輝かせたり、非合理的なことでも構わず突っ走ったりします。
また、主人公たちは最終的に少年の死体を見つけ出すのですが、その死体をすぐに警察に通報することはせず、そのまま置き去りにしてしまいます。(なお後日、匿名で警察に通報しています。)以上を踏まえ、主人公たちの行動に違和感を感じるゆえの恐怖なのかもしれませんね。
スタンドバイミーは面白くない理由、ノスタルジーを感じない
この作品は12歳の男の子4人が、上記にもあるように「とある少年の死体を見つける」という冒険が主な物語になっています。冒険の中で、ときに喧嘩し合い、ときに協力しながら物語が進んでいくのですが、良くも悪くもその光景は普通で、見る人にとっては特に刺激的ではないという点です。
「10代の時って、特に何も考えずにバカやって、なんとなく気の合う友達と夜中まで遊んではよく大人に怒られたよね~」という人には『懐かしさ』はあれど、それ以上は特に何も抱かないでしょう。もちろん『懐かしさ』すら抱けないなら、ただ若者がふざけ合いながら成長していくストーリーを見続けるだけになってしまいますね。
スタンドバイミーは面白くない理由、テーマがわからない
上記の2つの内容にも含まれますが、結局何が伝えたかったのかが分からないということです。
実はこの物語、大人になった主人公のもとに、かつての友達の訃報が寄せられたことから物語が始まります。そして主人公は昔を懐かしむかのように物語は回想に。
回想の中の冒険が終わり、大人になった主人公は「複雑な家庭環境のなかで仲間との友情を感じた12歳の頃のような友達は、二度とできることはない」と思い返す、というところで物語は終わります。
一見、青春時代の思い出とともに亡き友を弔っているような物語に感じます。しかし、主人公の最後のセリフは友を弔うというより、自分の回想に対しての感想でしょう。
回想では、主人公たちがなんだかんだ楽しく冒険していますが、大人になった主人公はそのことに対して、なぜか哀愁を漂わせています。このちぐはぐな物語の構造が、よりテーマを分かりづらくしていることでしょう。
スタンドバイミーの魅力
それではなぜ、この映画が名作と呼ばれるのでしょうか?
その答えは、子供時代の環境と大人時代の環境の変化だということです。
まず、子供のころは感性や環境、肩書など、周りの世界のことに気を捕らわれることはあまりないと思います。またその中で単に気が合う友達と、何の利益にもならないようなくだらない会話をしながら、楽しい日々を過ごすこともできるでしょう。
しかし大人になれば、メリットや価値観などの”しがらみ”が邪魔をして、どうしても付き合う人を選んでしまう傾向にあります。
主人公たち4人は家庭環境や価値観、性格などがバラバラで、一見するとまとまりがないグループに見えます。しかし、子供のころは相手の肩書など関係なく、大人では見ないような互いの光るものに惹かれていたため、今まで奇跡のバランスで成り立っていたのです。今回の冒険で自身の将来の夢を見つめたり、他人との感性の違いを見せつけられたりと、楽しいと思っていた時間がみるみる崩れていきます。
そして気付いてしまったのです。バカをやってじゃれ合っているだけの人付き合いに何のメリットがないことを。
この冒険が終わった以降の描写はもちろんないですが、大人の主人公が最後に「複雑な家庭環境のなかで仲間との友情を感じた12歳の頃のような友達は、二度とできることはない」と思っている辺り、成長するにつれ自然と関係が解消されたことが分かりますね。
この映画に関しては、若い人が見るより30代から上の世代の人が見ると、特にそのテーマに気付けると思います。まだ子供のころの記憶が色濃く残っている世代より、子供のころにあったものを色々失ってきた世代の方が、より最後の主人公の思いに共感できるはずです。
もちろん若い世代の方にも一度見てもらいたい作品です!
そして2021年5月28日、「スタンドバイミー」が金曜ロードショーで放送されることになりました。
まず感想などはなんとなくでもいいので、この作品を憶えておくといいでしょう。なぜなら若い時に一度視聴し、年を取ったときもう一度見ると、また違った印象を感じることのできる”一粒で二度おいしい”作品と自信を持って言えるからです!
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