名作映画「グーニーズ」が、2021年6月11日に視聴者からのリクエストで久しぶりに放送されます。
人気作であったのにも関わらず長らく地上波放送されていなかった理由は「障がい児に対する児童虐待」と受け取られてしまう可能性のあるシーンがあったからです。この記事では「グーニーズ」のあらすじと、地上波放送できなかった理由を掘り下げます。
グーニーズあらすじ
「グーニーズ」は1985年に制作された冒険アドベンチャー映画です。
主人公マイキーは港町「グーンドックス」に住む男の子です。マイキーの父は不動産を担保に借金を抱えていました。父にお金を貸し付けていた資産家のパーキンスはゴルフ場拡大のため、父に「翌日まで借金を返さなければ立ち退くように」と言い渡します。
しかし、マイキーはこの町にできた友達と離れたくありません。マイキーは何かいい方法はないかと考えます。すると屋根裏部屋で偶然、伝説の大海賊「片目のウィリー」の残した財宝のありかを記した地図を発見します。マイキーは財宝を見つかれば、それで借金を返せると考え、仲間と宝探しに出かけることにしました。
その仲間たちのことをマイキーは「グーニーズ」とよんでいます。大人の口真似やダジャレが大好きなお調子者、マウス。食べることが大好きでおっちょこちょいなチャンク。発明が趣味で博識な少年・データ。マイキーも合わせて、この4人の少年が中心となって物語は進んでいきます。
宝の地図が示す場所はとある岬のレストラン。しかしそこは刑務所に収監されていた悪名高いギャングのフラッテリー一家がアジトとして利用している場所でした。フラッテリーに見つかってしまったグーニーズは一旦、レストランから逃げ出すことになります。
その後やはり財宝が諦められないグーニーズは再びアジトへと侵入することに。次第に冒険はマイキーの兄やその彼女、友達といった周囲の人々を巻き込んでいきます。グーニーズが地下室に仕掛けられたウィリーからの仕掛けに挑んでいく様子から目が離せません。無事に財宝を手に入れ、彼らの町ではぐくまれた友情を守ることができるのかがこの映画の注目ポイントです。
グーニーズ放送できない理由
映画「グーニーズ」は名作映画であるにもかかわらず、長らく地上波放送されていなかったのはなぜなのでしょうか。
結論から言うと、「障がい児に対する児童虐待」と受け取られてしまう可能性のあるシーンがあったからです。
「グーニーズ」ではギャングのフラッテリー一家の息子・スロースというキャラクターが出てきます。スロースは母親から児童虐待を受けている設定の人物です。初登場シーンではスロースは鎖でつながれて地下室で監禁されていましたし、児童虐待を受けていたと考えられる描写がいくつかあったため、厳しくなった放送コードにひっかかってしまったのかもしれません。
またスロースは、母親による虐待の影響で歯が数本かけ、左目が右目と比べてずれていて、一目見て暴力を受けた後遺症だとわかる外見をしています。視聴者によっては刺激が強いと考えられたため、地上波放送するにあたっての懸念材料の一つでした。
もちろんスロースの顔面は特殊メイクで作られていますが、確かにスロースの顔面は初見の人や、小さな子供が見ると驚いてしまうかもしれません。しかしよく見れば特殊メイクだと十分わかると思います。
「グーニーズ」は決して児童虐待を肯定するようなシナリオにはなっていません。スロースを救出するグーニーズとのやり取りも映画の見どころの一つとなっていて、友情が尊いものだと感じさせるものとなっています。
コメント