アルバイトで「休憩時間がいらない。休憩を取るよりも、早く帰りたい」という人がいます。このような場合、法律ではどうなっているのかと言うと、勤務時間が６時間を超える場合は、45分間の休憩を取る必要があるのです。アルバイトの休憩と、労働時間について見てみましょう。
バイトの休憩時間いらないパターンは？
アルバイトの休憩時間は、労働基準法の34条でそのルールが決められています。アルバイトだけでなく、パートや社員にも同じルールが適用されています。
労働時間が6時間を超える場合には45分の休憩時間、8時間を超える労働時間の場合は60分の休憩時間を取ること、と決められています。そして、6時間以下の労働時間の場合は、最低限必要な休憩時間は法律上、「なし」となります。
例えば、アルバイトが10時に始まり、16時ぴったりに終業となるのであれば、休憩はありません。実際に休憩なしで6時間働き続けるのはなかなか大変です。ですが、休憩中には、お給料は発生しませんので、できるだけ早く帰宅したい、という人には理想的な働き方でしょう。
ただアルバイト先によっては、6時間以下の労働時間でも、疲労の軽減や集中力の低下を防ぐために、30分間などの休憩時間が設けられている場合もあります。とくに接客業や工場勤務などは立ち仕事となるため、体の負担を考えて休憩時間が設けられています。
動画参照
「労働基準法の休憩時間ルールとは？休憩中の電話対応はNGです」
バイトの休憩時間いらないので、早く帰れる？
アルバイトの休憩時間について、いくつかのケースを見ていきましょう。
ケース１『4時間の労働時間中に、休憩に行くように言われました。けれど休憩時間に賃金が発生しないため、休憩はもらわず、4時間通しで働きたいと思っている人がいます。この場合はどうしたらいいのでしょうか？』
答え
アルバイト先によっては6時間未満の労働時間であっても、休憩時間が設けられています。そして、アルバイト先によっては、どうして休憩時間を設けるか、という理由はことなります。
例えば、労働時間が10～14時の場合は、その間にお昼ご飯を食べられるように、コーヒーが飲めるように、などアルバイトの方への配慮があるからです。どうしても休憩が必要ない場合には、まずはアルバイト先に休憩時間はいらない旨を伝えましょう。
ケース２『5時間の労働時間に対し15分の休憩があります。その場合、15分休憩してしまうと、1時間分の時給は入らないのか、45分無駄に働いていることになるの？』
答え
このように5時間の労働時間に対して、15分の休憩時間が設けられていた場合、お給料が発生しない時間は15分だけで、1時間が無給になるわけではありません。
アルバイトの賃金は、15分単位で換算することもできます。例えば、時給が1000円の仕事であれば、15分につき250円が支払われることとなり、45分の場合も750円が支払われるのです。
ケース３『8時間以上の労働時間のアルバイトに対して設けられている1時間の休憩はいらないから、その分早く帰れないか？』
答え
アルバイトの休憩は、労働時間の最初や終わりではなく、途中に設けるということが決められています。そのため、8時間働き続けて、休憩を取らずに早く帰宅することはできないのです。
8時間働くのであれば、必ず途中に1時間の休憩を取ることとなります。もしも取らないで労働を続けた場合労働法基準法違反となってしまうので注意が必要です。
3つのケースの中で、6時間以下の労働時間だから休憩はいらないという場合には、アルバイト先にその旨を伝えましょう。8時間以上の労働時間の場合には、自分自身は休憩を取る必要がなくでも、法律上取らなくてはいけないので、アルバイト先に頼んでも休憩時間を減らしてもらうことはできません。
従業員は休憩時間を自由に利用できることになっています。休憩時間は、原則として、どこでどのように過ごしても自由というルールであり、外出や帰宅も可能です。
このように決められているため、休憩時間に必ず休憩所で時間を過ごす必要はありません。また休憩をしながら、電話番をさせられるといった、休憩と業務が混同してしまっている休憩の取り方はできません。
万が一、アルバイト先の休憩方法が法律違反だと感じるのであれば、アルバイト先に確認を取った方が良いでしょう。
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