お彼岸に赤飯をお供えすべき?他にお供えするもの、お彼岸に食べるもの | ErimakeeニュースWEB

お彼岸に赤飯をお供えすべき?他にお供えするもの、お彼岸に食べるもの

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地域によってはお彼岸のお供え物でお赤飯がお供えされることをご存じでしょうか?おはぎやぼた餅が連想されがちですが、昔からの風習でお彼岸に赤飯をお供えする文化もあるのです。

 

なぜ赤飯なのか?その理由や由来をご紹介するとともに、そのほかに何を食べるのかをご紹介します。

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お彼岸にお赤飯をお供えする理由

お彼岸にお赤飯をお供えする理由は諸説あります。

 

日本ではいったいいつからお赤飯を食べるようになったのでしょうか?ルーツは平安中期になります。平安時代中期の女流作家、清少納言により執筆された「枕草子」にあずき粥として、お赤飯の原型が書かれています。あずき粥を食べる風習は、邪気を払って、1年の健康を願うものです。

 

 

また、室町時代には武家の行事食となり、江戸時代後期には一般庶民の食べ物として、ハレの日に食べられました。お赤飯は当時はお菓子として、扱われていたため、今でも和菓子屋で売っているのはその名残です。

 

 

またお赤飯はどういうときに食されていたのでしょうか?日本最古の料理書と言われ、平安末期から鎌倉時代後期の宮中の献立を記した「厨事類記」には3月3日上巳の節供、5月5日端午の節供、9月9日重陽の節供など、季節の節目に食べた行事食だと記されています。一般庶民の間で食べられるようになってからは、祝い事の日に食べられるようになりました。

 

 

 

現在ではお赤飯が食べられる主な行事としては、出産祝いや初節句、お食い初め、七五三などの子供の成長を祝う行事や、還暦祝いや古希祝い、喜寿祝いなどがあります。

 

 

上記のようにお赤飯にはとても長い歴史があります。古くから日本では赤い食べ物には邪気を払う力があると信じられていました。また小豆は古くから貴重なものとされてきました。それをご先祖様にも是非食べてもらいたいという思いから仏事の際にも赤飯をお供えするようになった
と言われております。

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お彼岸にお赤飯をお供えする由来

次にお彼岸にお赤飯をお供えする由来ですが、もともと赤飯はお彼岸の中日である春分、秋分にお供えされていました。中日の3日前の彼岸入りにはおはぎやぼた餅、中日の3日後の彼岸明けには明け団子という習慣があったのです。それが現在では春のお彼岸ではぼた餅を、秋のお彼岸ではおはぎをお供えすることが一般化しています。

 

 

これら二つは春と秋、それぞれの季節に咲く花に由来しています。

 

 

ぼた餅は牡丹の花のように丸い形をしています。牡丹は女性の血を調える漢方として古くから知られていたこと、また華やかな縁起のいい花に見立てることで、魔除けや病除けを期待するという心の表れでもあったと考えられます。

 

 

おはぎは萩の花に見立てた俵形をしています。

 

おはぎに使用する粒あんを秋に咲く萩の花に見立て、こう呼ばれるようになりました。萩は秋の七草の一つです。春の七草は食用として食べられていますが、秋の七草は食用ではなく、婦人病にきく漢方生薬として使われていました。

 

 

また「萩すだれ」という言葉どおり、萩はすだれ状に垣根を覆います。
そうした薬用としての効果や趣きを含めて、牡丹同様に魔除け、病除けとしてお供えされていたのです。

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お彼岸に赤飯をお供えする注意点


赤飯をお供えするときは、お椀に盛る場合も、買ってきた赤飯をお供えする場合も、蓋を取るようにします。蓋をしていたら、せっかく赤飯をお供えしてるのにご先祖様が食べられません。あとは、お供え膳のように赤飯を食事一式を用意している場合は、お供えする向きに注意が必要です。

 

仏壇側から見て、食べやすい向きに赤飯を置くようにしてください。

 

まずは自分が見たときの配置でセットし、おぼんごと反対向きにしてお供えすると良いでしょう。

 

 

また墓前にお供えする場合も仏壇の時と同じ要領でお供えします。しかし墓前にお供えする際は、必ず片付けてから帰るようにしてください。カラスの被害や虫が湧いてしまうからと言われているが理由はそれだけではありません。

 

 

お供え物をご先祖様に召し上がっていただいた後、お下がりを家族でいただくことでご先祖様への感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。また、食べ物を無駄にしないことも大切なマナーとなります。

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お彼岸に赤飯以外にをお供えするもの


お彼岸にはお菓子や、果物または故人が生前好きだった食べ物やお酒をお仏壇にお供えしましょう。
他には菓子折りやお花、線香やろうそくをお供えします。

 

 

これらをお供えする際にも注意すべき点があります。

 

 

まずお供えは、「香」「花」「灯燭(とうしょく)」「浄水」「飲食(おんじき)」の5つからなる「五供(ごく)」が基本となります。

 

 

「香」とはお線香のこと。線香の火は吹いて消さずに手で仰いで消しましょう。口から直接息を吹きかける行為は不浄とされていますので注意しましょう。

 

 

「花」仏前に手向ける花は常緑の樒(しきみ)や、生花を用います。棘や毒性のある花、香りの強すぎる花、ツルに咲く花は供花には不向きとされています。

 

 

「灯燭(とうしょく)」ろうそくの明かりには煩悩を捨て、悟りを開くことを称える意味があります。線香と同じように火を消す際は仰いで消しましょう。

 

 

「浄水」お水やお茶をお供えします。ご先祖様にお供えする行為によって自身も浄化される意味があります。また、お茶をお供えする場合は一番茶にします。

 

 

「飲食(おんじき)」墓前にはお菓子や果物を供え、仏壇には基本的に家族が食べる主食をお供えします。お彼岸には故人の好きだったものをお供えするのもよいでしょう。

 

ただし生肉や魚といったものは故人が生前好物であったとしてもお供えしてはいけません。これは仏教における殺生を連想させてしまうからです。

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お彼岸にどんなものを食べるか


お彼岸での食事は一般的には精進料理を食べます。それでは精進料理とはいったいどのような物なのでしょうか?

 

 

精進料理とは肉や魚を使わず、穀類や野菜・海藻類など植物性の物のみを使って作る料理です。

 

 

そのルーツは曹洞宗の開祖、道元が中国に仏教を学びに渡った時、料理・食事を含む日常の行いそれ自体が仏道の実践であると知ったことにあります。

 

道元が帰国後、禅宗とともに精進料理の調理法を広めたのが日本での始まりと言われているのです。
それ以前にも僧侶たちは菜食を行っていました。しかしそれは生野菜に油や塩をかけただけの味気ないもので、「枕草子」の中でも「あんなにまずそうなものを食べて僧侶たちはかわいそうだ」と記載が残っているほどでした。

 

 

一方で禅宗では、料理の準備からはじまり、調理、食事、片付けまでの一連の食にまつわる流れが修行の一環であると重要視されていきました。

 

 

禅宗のひとつである曹洞宗においても、仏道修行における食事の大切さが説かれています。開祖道元によって記された「典座教訓」(てんぞきょうくん)では禅の修行道場で食を担当する「典座」の重要さと、食事を作るものの心構えが記録されています。その基本は料理に対して真摯に向き合うということ。

 

また使用する食材の一つ一つを大切にし調理することというものでした。こうした思想をもとに現代の精進料理が確立し、広まっていったのです。

 

 

これらのことから精進料理とはご先祖様にお供えする料理であるとともに、自らに課す修行の一環であることがわかります。

 

 

お彼岸は久しぶりに家族が集まる時でもあります。ご先祖様を想い、家族との絆を深めながら精進料理を食べるようにしましょう。

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