ジブリ映画「風立ちぬ」の主人公堀越二郎役の庵野秀明さんが下手で棒読みという評判がありますが、本当なのでしょうか。今回は庵野秀明さんの評判、起用理由、そのほかの声優の評判について調べました。
風立ちぬ、なぜ庵野秀明?棒読みなのに
「風立ちぬ」の主人公・堀越二郎役に庵野秀明さんが抜擢された経緯と評価について説明していきます。主人公の堀越二郎の声優は「エヴァンゲリオン」の監督である庵野秀明さんが担当しましたが、庵野秀明さんは声優未経験でした。
そのため「あまりに棒演技すぎてストーリーに集中できない」という辛辣な評価を持つ人も一定数いるようです。声優未経験なのにも関わらず、庵野秀明さんが主役を務めたのはなぜなのでしょうか。
実際にオーディションは行いつつも堀越二郎役を決めかねている宮崎監督に、鈴木敏夫プロデューサーが「庵野英明さんはどうか」と提案したことがきっかけです。
宮崎監督はこの鈴木プロデューサーの提案を受け入れました。
宮崎監督は自信の作品にプロの声優ではなく、俳優や素人を起用することが多いです。賛否両論の声があがっていますが、「実生活で存在感がある人間の方が下手でもいい声をだす」として起用には強いポリシーを持っています。
そのため声優未経験でも、「エヴァンゲリオン」という大作アニメを作ったことで存在感を示す庵野英明さんを起用することを厭わなかったのです。
さらに庵野秀明さんを起用した理由について、「堀越二郎はよくしゃべる人間ではないですから、そうすると、やっぱり存在感が大事なんです。思い入れたっぷりに演技されるよりも、ボソッとしゃべってくれたほうがいいんですよね。」とインタビューにて述べていました。「実生活での存在感」だけではなく、庵野秀明さんの朴訥な話し方が役柄にあっていたということも決め手のようですね。
また宮崎監督はインタビューで庵野秀明さんのことを「現代で一番、傷つきながら生きている。声にそれが出ている」とも述べていました。いったいどういうことでしょうか。
庵野秀明さんは大人気アニメ「エヴァンゲリオン」の監督として有名です。庵野秀明さんはインタビューで「体力的にも精神的にも、『エヴァ』は本当に毎回大変なんですよ。」と述べていました。その言葉の通り、制作過程で精神状態が崩れ、いわゆるうつ状態になった時期もありました。
「エヴァンゲリオン」は1995年から2021年、26年間続くアニメシリーズです。長く続いている理由の一つに「リメイクを何度も作っている」ことが挙げられます。庵野秀明さんのアニメに対するストイックさが伝わってくるエピソードですが、「早く続きを見せてくれ」という視聴者から批判の声もありました。
また、難解で複雑なストーリー展開にさまざまな意見が飛び交うこともあったようで、それが宮崎監督が庵野秀明さんを「現代で一番、傷つきながら生きている」と言わしめたのかもしれません。一方堀越二郎も、飛行機づくりの天才で「美しいもの」を作り上げることのみに集中しています。
ゼロ戦という人の命を奪う飛行機づくりにこれといった葛藤ももたず、妻の美穂子が結核になったもゼロ戦を作り続けることを優先する堀越二郎は視聴者から見ると、冷酷に見えます。庵野秀明さんと主人公の堀越二郎も「天才」であり、常人からは理解されない情熱や理念をもっている、という点が共通しています。
それゆえ、考えが理解されないことや、ものづくりの苦しみからくる「生きづらさ」が声からにじみ出ている、と宮崎監督は言いたかったのかもしれません。宮崎監督の発言の真意はわかりませんが、庵野秀明さんの起用の理由は「存在感があるから」「二郎と生きざまが共通しているから」だと考えられます。
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風立ちぬ、声優一覧。評判は?
「風立ちぬ」のメインキャラクターの声優も宮崎監督の声優起用のポリシーから、声優以外の方が務めています。「風立ちぬ」の声優の一覧とその評価について解説します。
菜穂子役 瀧本美織
ヒロインの菜穂子役は女優の瀧本美織さんが担当しています。本職は声優ではありませんが「昭和の女優」を思わせる気品のある話し方が、時代背景にぴったりだという評価を受けています。
本庄役 西島秀俊
二郎の大学生時代からの友人である本庄季郎役の声優は、俳優の西島秀俊さんが務めています。出演シーンは多くはありませんが、仕事のシーンでは常に主人公の傍にいます。もともと俳優としての西島秀俊さんの声が好き、というファンは数多くいましたが、今回も感情を抑えた演技と渋めの声が評判でした。
黒川役 西村まさ彦
新入社員である二郎や本庄の上司の黒川役の声優は、俳優の西村まさ彦さんが務めています。一見堅物ですが、部下の評価が適切にできる優秀な上司を好演。俳優として有名な西村まさ彦さんですが、「もののけ姫」など有名作品でも声優経験があるようです。
黒川の妻役 大竹しのぶ
黒川の妻役は女優の大竹しのぶさんが声優を務めました。ヒロインの菜穂子に寄り添う役どころですが、「エンドロールを見るまで大竹しのぶと分からず違和感がなかった」との声が多く挙げられています。もちろん大女優なので、演技力もずば抜けており非常に高い評価を得ています。
加代役 志田未来
主人公・堀越二郎の妹役を女優の志田未来さんが演じています。志田未来さんも子役時代から有名な女優ですが、あとから「佳代役は志田未来さんだった」と気づく人が多数いました。そのくらい声優として自然な演技だったということですね。
菜穂子の父親役 風間杜夫
菜穂子の父親役は俳優の風間杜夫さんが声優でした。風間杜夫さんと菜穂子の父親・里美と風貌が似ていると話題でした。ベテラン俳優さんであるため、声優であっても演技は安定しており高評価でした。
二郎の母役 竹下景子
堀越二郎の母親役は女優の竹下景子さんが声優でした。飛行機の設計家を夢見る二郎をやさしく見守っている役柄が良く表現されていて高評価でした。借りぐらしのアリエッティ、コクリコ坂にも出演されており、ジブリ作品では常連のようです。
服部役を國村隼
二郎・本庄・黒川の上司である服部役は俳優の國村隼さんが演じました。服部のビジュアルが國村さんに似ていて、声もキャラクターとマッチしていたため、高い評価を受けています。数少ないシーンだったのにも関わらず存在感が抜群でした。
カプローニ役 野村萬斎
二郎の夢に出てくるイタリア人航空技師・カプローニ役を能楽師の野村萬斎さんが演じました。カプローニは堀越二郎の、人には話しがたい部分を明らかにし、さらに受け止め、励ます重要な役です。素晴らしい声の演技はカプローニの名言とともに視聴者の心をつかみました。
謎の外国人・カストルプ役 スティーブン・アルバート
別荘で出会う謎の外国人のカストルプ役はスティーブン・アルバートさんが演じました。日本語が母語の人には難しい、「外国人の話す日本語」が独特でしたね。実はアルバートさんはもともとスタジオジブリ海外事業部の取締役部長。この映画のためにわざわざ来日したとのことです。
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